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コラム
2022年11月18日
雑草の生えない自然な舗装
管理の楽な庭は人にやさしい庭
植物を効果的に生かすことは、植物の生えない
部分をつくり、必要なところは重点的に管理で
きるようにすることでもあります。
庭を楽しみたいとの要望は多くありますが、実際、庭を
持つと、雑草との戦いが待っています。
春先から秋口まで、エクステリアにかける管理のエネル
ギーは、次々に生える雑草対策に費やされてしまうのが
現実です。
近年、高齢化によって、雑草駆除が大きな負担となって
おり、庭を整備することを躊躇しているケースも多くあ
ります。
①真砂土硬化舗装
雑草対策に対してのひとつの答えが、固まる土(真砂土
硬化舗装)です。
真砂土硬化舗装は、自然素材である土が散水することで
固まり、雑草が生えてきません。
植物の種子が飛来してきても、根を定着させることがで
きません。
下記の写真は、施工前後の写真です。
真砂土硬化舗装には、以下のような利点があります。
1)薬剤などを使用せず、弱アルカリ性で、自然な土壌に
近く、安全・無害で雑草を防ぎます。
2)透水性があり、雨水が地下に浸透し、雨の日のぬかる
みや、はね返りを防ぎます。
3)自然素材であるので、撤去時には、粉砕して土として
リサイクルできます。
4)コンクリートなどと比べると、照り返しが少なく、微
気候の調整効果があります。
②施工に際しての注意点
施工にあたっての注意点は、以下の通りです。
1)コンクリート並に固い舗装なので、でこぼこがなく、
なめらかに仕上げないと水溜りができ、水が地下に
浸透するのに時間がかかりますと、そこに苔などが
生えてしまいます。
コテで窪みがないように仕上げ、水勾配を確実に
とって、排水する必要があります。
2)施工完了後、約3日間(車が載る面は一週間)養生
します。
彰国社 著者:水内真理子
【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】
「4章 植栽と調和する素材の活用
4-5 雑草の生えない自然な舗装 」より