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コラム

2022年9月16日

ベランダガーデンをつくるときのポイント

 

ベランダガーデンをつくるときのポイント

 

1)遠近感を意識する

 

マンションのベランダは、奥行くは通常1000~1500mm

程度です。

そのため、奥行き感を意識し、リビングからの眺めを考え

たプランニングが望ましいです。

 

 

たとえば、リビングの掃き出し窓に近い箇所に、少し大型

の樹木のコンテナを設置したり、ベランダの奥行き方向に

対して、平行の目地をとったウッドデッキを採用すると、

比較的奥行き感のあるプランとなります。

 

また、大型の植木の鉢植えは、同時にフォーカルポイント

ともなります。

手軽なゴロタ石の自然石や、照明と組み合わせた空間を

つくると面白いです。

 

2)家事スペースの確保

ベランダ本来の目的である「物干しスペース」としての

機能を奪ってしまっては本末転倒です。

折り畳みができるテーブルを採用するなど、家事スペース

としての本来の役割を意識したゾーニングを行うことが

必要です。

 

3)室外機を修景する

ベランダに設置されているエアコンの室外機は、ガーデニング

の雰囲気を崩しがちなので、簡易なカバーを取り付けると良い

でしょう。

室外機カバーの上には、鉢植えなどを設置することもできます。

 

4)植物の選択

植栽は、管理がいきわたる範囲で始めることが望ましいです。

また、屋外と比べて日当たりが悪い場合が多いため、耐陰性の

ものを選びます。

鉢植えにする植木の場合、落葉樹は、できる限りこまめに手入

れがしやすい場所に配置することが望ましいです。

 

また、マンションのベランダの場合、防水工事などですべての

設置物の撤去が必要となることがあります。

そのため、屋上緑化に見受けられる軽量土を用いた直植えでは

なく、ポットや鉢に植えたものをアレンジすることが望ましい

です。

 

ベランダに向く植物の例として、草花ではトクサ、モッコウバラ、

ヤブランなど、樹木ではアオキ、オリーブ、シマトネリコ、セイ

ヨウイワナンテン、レモンなどがあります。

 

5)収納場所をつくる

手すり高さよりも高い物置を、規制している場合も多くあります。

限られたスペースの中では、座面の取り外しができるベンチなど

を採用すれば、効率的な収納が可能になります。

 
 
 

  彰国社  著者:水内真理子

【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】

「3章 ゾーン別植栽計画のポイント

  3-8 ベランダガーデンのつくり方 」より