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コラム

2022年10月17日

壁面緑化の方法

 

視認性の高い緑の景色をつくります。

 

●壁面緑化の方法

1)吸着性つる性植物による緑化

吸着性つる性植物は、近くにあるブロック塀や、

樹木などに吸着しながら生長する植物(下記の

写真)で、壁面緑化に適します。

既存塀の緑化や、古くなった壁面のイメージ

アップなどに効果的です。

吸着性つる性植物のうち、緑化に適するものと

しては、アイビー類、キヅタ、テイカカズラ、

フィカス・プミラなどがあります。

 

 

2)下垂れ性植物による緑化

単調なイメージの擁壁などには、下垂れ性の

植物がよく利用されます。

道路からの視界に入る箇所で、下垂れ性植物を

採用すれば、まちなみの緑化に貢献します。

 

下垂れ性植物のうち、緑化に適するものとして、

コバナランタナ、ビンカマジョール、プルンバゴ、

ヘデラ、這性ローズマリーなどがあります。

 

3)巻き付き・絡み性植物による緑化

巻きつき・絡み性植物は、フレームや建物に巻き

付き、または絡みながら生長するものです。

 

アーチには、バラを絡ませるとアーチをくぐるとき、

花と香りを楽しみながら別の空間へと導かれます。

つる性植物は、一般に成長が早いので、維持管理が

できる範囲にすることが重要です。

 

レンガ壁に絡まるバラ

ブロック壁とノウゼンカツラ

巻き付き・絡み性植物のうち、緑化に適するものと

して、カロライナジャスミン、スイカズラ、ツキヌキ

ニンドウ、ツルバラ、ノウゼンカズラ、ムベなどがあ

ります。

 

緑化に適する箇所は、アーチを利用したエントランス

などです。

 

下記の図は、鋼製のアーチを、単調になりがちなオープ

ン外構に利用した例です。

つる性植物を利用すると、上記のような立体的な演出が

可能になります。

 

 

4)エスパリアによる緑化

エスパリアは、造園樹木、果樹、つる性植物の枝などを

壁面に誘引し、厚みをもたせず壁に張り付けるように仕

立てる緑化方法のことです。

 

枝葉やつるの誘引など、完成させるまでには手間が

かります。

 

エスパリアに適する植物は、イチジク、オウバイ、トキ

ワサンザシ、ニシキギ、ヒメリンゴなどがあります。

 

道路沿いの塀に、エスパリアによる緑化をすると、果樹の

場合、単木の樹木のように、場所をとらず、また枝の重な

りがないので、満遍なく採光を得ることができ、たくさん

実をつけることが多いです。

 

白い柵と植物

 

 

  彰国社  著者:水内真理子

【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】

「3章 ゾーン別植栽計画のポイント

  3-13 壁面緑化の手法 」より