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コラム

2022年5月30日

図面表現の描き方

 

図面の大切さ

 

設計図書は、意図した事柄を確実に伝達する

書類として重要であるが、造園は扱うものが、

樹木や草花、石など、自然素材が多いため、

その図面は建築図面のようにだれが描いても

同じというものではありません。

 

CAD表現では、その中で、ときには、CADと手描き

の組み合わせを用いながら、いかに自然素材の柔ら

かさを表現できるかが鍵となります。

 

設計変更やデータのやりとりに対応するためには、

基本部分はCADで作成し、施主へのプレゼン

テーション用として、設計者の個性やニュアンスを

つけ加える際は、手描きを併用し追加記入するのも

いいです。

 

また、申請用図面、公共工事施工図など、用途に

よって縮尺や表現方法も違ってきます。

 

ここでは、主に個人住宅の顧客を対象に記述します。

 

 

図面の描き方

 

平面図における樹木の表現は、本来の樹木の

枝が形づくる雰囲気を表現することが大切です。

 

幹の近い部分は太く、周緑部分は細かく繊細

描いていきます。

 

幹の数や枝の数などで株立ち、単幹の区別、

高木中木を区別して描きます

 

針葉樹の場合は、形状も針葉樹らしさを出します

 

 

生垣は延べ長さがある場合、手描きでは効率が悪いので、

スケールに応じてCAD図面にニュアンスをつけ加えます。

 

縮尺が比較的大きく、個人宅などの庭を描く場合、樹木の

ニュアンスをしっかり伝えるためには、手描きの図面を

使います。

 

なお、CADによっては、手描き風に描けるものもあるので、

状況に応じて使用します。

 

下草などは手描きのタッチを入れるとグッと造園の自然な

雰囲気が出るので、ぜひ取り入れます。

 

 
 

彰国社  著者:水内真理子

【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】

「1章 エクステリア計画に必要な植物の基礎知識

          1-13 図面表現の手法    」より