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コラム

2022年5月18日

植栽工事1(土壌改良の手法)

 

新しい造成地では、ほとんど表面の地質

は植栽に適した土地ではありません

植栽をする部分に土壌改良をする必要が

あります。

土壌改良の深さには、植える植物の大き

さによりますが、10㎝~60㎝(高木)位

必要です。

 

 

土壌改良の手法

 

土壌改良は、まず現状の土からコンクリート片、

石などを取り除き、土が粘着土系で水はけが

悪い場合、パーライトなどの透水性を高め

る土壌改良材を中心におこないます。

※パーライトとは、ガラス質の火山岩を高温加熱し

 急激に蒸発させた岩石のこと。

 例)黒曜石パーライト、真珠岩パーライト

 

砂質土系で水はけがよい場合は、保水性を高める

効果の強いパーク堆肥腐葉土を中心埋め戻し

用の土の20%程度を目安に混入します。

※パーク堆肥とは、樹皮を発酵させて作った有機質肥料のこと。

 

果実苗の場合は、植桝土壌改良状況も通常の

樹木以上の配慮が必要です。

※植桝とは、植桝縁石やコンクリートで仕切られた木を

 植える場所のこと。

 

土壌改良や植え付け方法、植え付け後の管理問題が

あれば、活着率が悪くなり、樹勢回復が遅れ、生長

にも悪影響を与えます。

 

水はけの特に悪い粘土質系の土壌などの場合は、

植桝部の根本的な水はけの改良が必要となります。

 

植物が枯れるのは、根に酸素が行きわたらないこと

が主原因なので、植桝部からの水抜き処理など何ら

かの酸素補給を可能にする対策を行います。

 
 

彰国社  著者:水内真理子

【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】

「1章 エクステリア計画に必要な植物の基礎知識

1-11 植栽工事、植え付けと移植    」より