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コラム
2022年5月17日
つる性植物の選び方2(使い方)
つる性植物の使い方
アーチやパーゴラにつる性植物を誘引します。
アーチは、空間を柔らかく区切り、別の空間
を造ります。
パーゴラに落葉性の植物を這わせることで、夏冬の
日射量を調整して、快適な室内空間をつくります。
あんどん仕立てにします。
あんどん(行灯)は、昔の室内照明器具で、木や竹で
四角く骨組みした枠に、障子紙などを貼って下に油皿
を入れ、火を灯して明かりをとっていました。
その骨組みから名付けられた仕立て方で、つる性
植物に多く利用されています。
誘引をまめに行い、コンパクトにまとめると、
姿のよいあんどん仕立てがつくれます。
アサガオ、クレマチス、など。
アサガオ
クレマチス
トレリス、フェンスに絡ませます。
トレリス、フェンスに絡ませることで、
通気性のよい囲いができます。
また、遮断するような強い塀でなく季節感の
あるやさしい囲いをつくることができます。
つる性植物の使い方
建物や塀の壁面を緑化します。
建物などの壁面を緑化すると、意匠性も高まる
とともに断熱性も向上し、居住性もよくなります。
木造住宅などでは、吸着タイプのアイビー類などは、
建物を傷める心配があるため建物に直接這わさず
誘引ネットなどで浮かせます。
バラと建物
窓枠にアイビー
樹木に絡ませます。
枯れた高木や落葉樹につる性植物を絡ませると、
意外性のある演出ができます。
地面を覆います。
地面を地被植物で覆うと素材の境界が曖昧になり、
やさしいデザインとなります。
夏季には、地表面の温度を下げ、快適な住環境
となります。
彰国社 著者:水内真理子
【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】
「1章 エクステリア計画に必要な植物の基礎知識
1-10 つる性植物の選び方 」より