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コラム

2022年4月30日

生垣に向く樹種と管理方法

 

生垣が常緑樹の場合、低木は落葉樹とし

草花を加えます。

 

生垣が針葉樹の場合、低木は落葉樹として

加えます。

 

生垣の足下を花が咲く灌木や草花、カラーリーフ、

地被類など3段構成とし、1年を通して楽しめる

ようにすることで、奥行き感のあるまちなみが生まれます。

コニファー

 

生垣の足下には、四季の草花や、香りのあるハーブを

植えるなどキッチンガーデンとして住まい手が植栽でき

楽しめる花壇としての利用もいいです。

 

樹種を組み合わせた生垣の場合、生垣を単一の樹種で

構成するばかりでなく、里山をイメージさせる多様な

樹種の組み合わせで、五感に訴える植栽計画を考えます。

 

特に土留め擁壁がある場合は、人の目線を意識し、視覚、

嗅覚に訴える灌木や草花を配した植栽計画をします。

 

 

日照条件を配慮して樹種を選びます。

北側など日当たりが十分に見込めない場合に適する樹種としては、

常緑樹に、アラカシ、イチイ、イヌツゲ、イヌマキ、

シラカシ、ネズミモチなどがあります。

 

花や葉色が楽しめる生垣にはノイバラ、ヒラドツツジ、

ヤブツバキ、レッドロビンなどがあります。

 

生垣の端部は、道路から1m以上敷地内へ回り込ませるか、

生垣より大きな樹木を植栽します。

生垣

生垣の分断部分には、生垣より高い樹木を植栽し、

生垣の連続性を維持します。

 

構築物や生垣の小口(端部)がみえると、緑が線でなく

点として認識されるため、ボリューム感がでなくなります。

生垣

 

 

生垣の管理とは
 

一般に常緑樹を用いるので、初夏(6月ごろ)に1回、

徒長枝が伸びて、生垣の形が乱れたりする場合は、

夏(8~9月ごろ)に2回目の剪定、刈り込みを行うか、

樹種によってその時期は異なります

 

刈り込みのコツは、水糸で直線を出し、刈り込み

鋏を用います。

生垣は上部ほど生長が盛んなので、外形をきれいに

整えるには上を狭く下をやや広めに刈り込みます。

生垣

健全な育成を図るためには、適度に施肥をします。

 
 

彰国社  著者:水内真理子

【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】

「1章 エクステリア計画に必要な植物の基礎知識

  1-7 生垣をつくる    」より