樹木の通風を確保します。
建物が密集して、風がうまく通らない環境では、樹木は熱や水分で
葉が蒸れてしまい、健全な生長が期待できません。
病害虫も発生時しやすくなります。
塀際や壁際など、風通しがあまり期待できない場所に植栽する場合
背後に開口部をとったり、一部をフェンスにするなど
通風を確保することが望ましいです。
樹木全体に光を吸収させ、通気性を確保するためには
植物を植え込み過ぎないことが大切です。
通風をよくするには樹木の組み合わせ方を考えます。
平坦地では、高中低木を組み合わせて高低差をつけると
植物環境がよくなるだけでなく、デザイン的にも新鮮な変化が生まれます。
たとえば、手前に低木を、奥に行くにつれて高くなるように配植すると
せり上がるような緑のスロープができ、すべての植物を見渡すことができます。
どの角度から見ても樹木が重ならないように配植すると
立体的であるうえに、通気もよくなります。
彰国社 著者:水内真理子
【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】
「1章 エクステリア計画に必要な植物の基礎知識
1-2 環境に適した植栽計画 」より