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コラム

2022年3月31日

樹木に必要な日照量(日当たり)

 

樹木に必要な日照量と方位(東西南北)を考えます。

 

それには、樹木に必要な日照量と方位(東西南北)を知ることが大切です。

 

樹木、灌木、下草は、大きく分けると陽樹陰樹半陽樹があります。

それぞれ好む日照量が異なるため、敷地の日照条件によって樹種がある程度絞られます。

 

主な 陽樹

エゴ ヤマボウシ ジュンベリー

ツツジ メギ クサツゲ カルーナ セアノーサス フィリフェラ コトネアスター 

タイム アガパンサス アジュガ オダマキ アルメリア リボングラス アサギリソウ

アスチルベ

 

主な 半陽樹 (強い日差しでは葉が焼ける植物、半日日陰でも育つ植物)

アオダモ コハウチワカエデ カツラ  モッコク キンモクセイ オガタマ ソヨゴ

サルカコッカ エゾユズリハ イワナンテン センリョウ コクチナシ アセビ

アルケメラモリス シュウメイギク シュウカイドウ シラン ドイツスズラン シュンラン トキワイカリソウ クリスマスローズ ヒューケラ イノモトソウ

 

主な 陰樹 (日陰を好む、もしくは直射日光を好まない植物)

ハイノキ クロモジ アオキ カクレミノ

アジサイ ヤツデ ナンテン

ツワブキ ギボウシ クジャクシダ エゴポディウム ヤブコウジ カンアオイ ハラン

シャガ クサソテツ ノシラン スギゴケ キチジョウソウ オモト

 

など

 

 

日照は、1年でもっとも影が短い夏至と、もっとも影が長いのが冬至です。

夏至と冬至

建物の南側は、夏至・冬至とともに終日、影ができないため、

日を好む陽樹が適しますが、塀の内側では日陰になるので、

日陰に耐える植物を選ぶことが大切です。

 

日陰に作るガーデニングは、まず日陰を分類することからです。

日陰は、淡い陰、中程度の陰、濃い陰に分かれます。

 

日陰のいろいろな様子を理解して日陰での植栽を行います。

キボウシ(日陰に耐える植物)

ツワブキ(日陰に耐える植物)

ツワブキ

 

日陰にしか醸し出すことのできない雰囲気を考えてプランすると、

日陰を生かした落ち着いた空間となります。

 

こけむした石畳あるいは小道を作りグランドカバー(地表を覆う

ための植物)の使い方を工夫する事でちょっとした眺めができます。

 

葉ものやグランドカバー(地表を覆うための植物)は、

日陰を魅惑的に演出するシェードガーデン(日当たりの良い広い庭に

大きな木を植えて半日陰をつくること)のベースとなります。

 

※シェードガーデンの植物

シェードガーデン

 

日陰には木々の間や草花の茂みなど、うす暗い空間が生まれます。

その空間に彫像や鉢などの景観を引き立てる物や、明るい色のコンテナ(プランター)などを置いてアレンジするのも美しいです。

 

宝塚ガーデンアブリール
彫刻の後は木製のフェンスの白に黒いアイアンの飾りが緑と溶け込む。

 

彰国社 著者:水内真理子

【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】

 「1章 エクステリア計画に必要な植物の基礎知識

      1-2 環境に適した植栽計画      」より