施工前のお庭は、日本の住宅街でよくある、ごく普通のお庭にお住まいでした。

シニアライフを送る中で「よし、これからお庭を触ろう」とお考えになられる日本人は正直少ないと思います。

ですが、ご夫婦は海外生活のご経験がお有りなので、その頃のように

「もう一度美しいお庭でのんびりと過ごす暮らしを味わいたい」と、強くお望みでした。

最ものお困りごとは、お洗濯物が干しづらくて仕方ない、とのこと。

初めてお伺いした時には、屋根のある狭いスペースに

物干し竿いっぱいにお洗濯物が掛けられていました。

洗濯物はリビングからいったん降りて、スリッパに履き替えて

背伸びをして洗濯竿にかける・・・という動きが日常とのことで

使いにくさと身の危険との隣り合わせで、生活されておりました。

お庭の要所には洋風のテーブル・チェアーに、ガーデンアイテムと植物の鉢が並んでいました。

お庭が好きだから環境を整えたい、ご夫婦の切なる願いがとても感じられました。

とにかく、リビングからは裸足で一歩で出られ、竿は低い位置にして洗濯物が触れるようにしました。
又、身体がよろけた時に転げ落ちないように、木製の柵の手すりを竿に沿って造りました。
安心・安全な物干し場がリビング前にできました。

物干し場が、空間の邪魔とならないようにデザインや色調に工夫をいたしました。

シェードも操作しやすいようスライドカーテンにいたしました。

夕刻のマリンライトの雰囲気も良く、くつろぎのアウトドアリビングとなりました。

もう一つの目的は、年齢とともに自宅で過ごす時間が長くなるので
その時間を楽しく過ごしたい、と思われた奥様の気持ちです。

日光浴の大切さ、植物を身近に触ることの楽しさ、友人が庭に来てくれる賑やかさ

夫婦で朝ごはんを食べる幸せ、を日々満喫されています。

幸せの空間を大切にされるご夫婦のお手伝いをさせて頂けた事をたいへん幸せに思います。