column
コラム
2022年10月31日
ウッドデッキのつくり方
ウッドデッキは
リビングと庭をつなぐ快適空間
ウッドデッキは室内と屋外区間をつなぐ自然と
楽しむ快適な中間領域として、需要が拡大して
います。
設置場所もリビングの延長としてのウッドデッキが
一般的ではありますが、サービスコート、バスコート、
中庭や屋上テラスなど、住まいの各部に応用は可能
です。
ウッドデッキは、素材がもつ特有の風合いが好まれ、
室内で靴を脱いで生活する日本人ならではの使われ
方がなされています。
夏は裸足、冬でもスリッパなどの簡易な履物で利用
され、材質やデザインおよび付帯する設備や装備な
どの微妙な違いで、使い勝手が左右されます。
⓵ウッドデッキの特徴
ウッドデッキにはさまざまな特徴があります。主な
ものは以下の通りです。
1)室内の延長空間として、室内外と調和させます。
リビングが木質フロアー仕上げなどの場合は、屋外の
ウッドデッキを室内の延長空間として違和感なく計画
することができます。
ウッドデッキの空間は半屋外空間として室内では味わ
えない新しいライフスタイルを提案できます。
2)人の五感にやさしい感触
木には適度な弾性、柔らかさがあり、たとえ転倒して
頭が床に叩き付けられても、大怪我にはいたりにくい
安心、安全な素材です。
また、手で触れても金属のように熱く(冷たく)なく、
見た目にも自然の風合いをもつ人にやさしい素材です。
3)断熱効果・防音効果
真夏の炎天下に裸足でコンクリートの上を歩くことは
難しいですが、木は熱伝導率が小さいため、夏場の暑
さもやわらげてくれます。
冬場でも木の細胞に空気層があり、保湿性があるため
比較的暖かさを感じることができます。特に、リビング
の南側に設置すれば夏の太陽光線の室内への照り返しを
緩和してくれます。
これはデッキの使用頻度を上げるのに大変重要な要素で
もあります。
また、デッキ材には多少の吸音効果があるので歩行音も
比較的気になりません。
②デッキ材の防腐対策
1)デッキ材の種類
デッキ材には、下記の表のようなものがあり、耐久性の
違いなど、それぞれ特徴があります。
2)デッキ材の防腐対策
防腐方法には塗布方式と加圧注入方式があります。
塗布方式は数年ごとに塗り替えが必要ですが、デッキ
の裏側や束部分を塗布するのはかなり難しくなります。
防腐対策を継続することができなければ腐食します。
加圧注入方式は、防腐・防蟻薬剤(銅とアルキンアンモ
ニウム系化合物からなる)を木材にあらかじめ浸潤させて
もので、腐朽菌、白蟻、キクイムシなどを寄せ付けません。
白蟻は柱など中心部から食われることが多く、外からは発
見しにくいので、どれだけ材料の芯まで防腐剤が注入して
いるかが重要です。
加圧注入方式は施工後、防腐剤を塗布する必要がないので
安心です。
彰国社 著者:水内真理子
【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】
「4章 植栽と調和する素材の活用
4-1 ウッドデッキのつくり方 」より