column
コラム
2022年5月23日
植物管理のポイント1(肥料を与える)
植物の美しい樹形を保ち、病害から守り、
健康に育てるには、日常の管理が大切です。
草花は、花が咲き終わると、花殻をつみ、
樹木は剪定、施肥し、害虫駆除などがあ
ります。
植え込み後の施肥のポイント
※施肥とは、栽培する植物に肥料を与えること。
①肥料の種類と効果
植物がすこやかに生育するために主要な肥料に、
チッ素、リン酸、カリがあります。
チッ素肥料は、主に葉の生長を促進し、不足する
と葉が黄変し、葉枯れ現象が生じます。
主な肥料に、硫安、尿素、石灰窒素、硝安、
油かすなどがあります。
リン酸肥料は、根と茎をつくり、開花を促進します。
不足すると、葉が暗緑色となり、次第に葉枯れし、
花の色も悪くなります。
主な肥料に、過リン酸石灰、溶性リン肥、鶏糞などが
あります。
カリ肥料は、根肥料とも呼ばれます。
植物の新陳代謝を促進し、根、茎、葉の生育には不
可欠なものです。
不足すると、水分代謝が悪くなり、根や茎の生長が
止まります。
主な肥料に、草木灰、硫酸カリ、塩化カリなどがあります。
腐葉土
油かす
発酵した牛糞
肥料を多く用い植物の生長を急がすと、
奇形や生長異常を引き起こすので注意し
ましょう。
②施肥の種類と時期
施肥の種類は、元肥、追肥、寒肥、お礼肥
などがあります。
元肥は、植栽をする前に、あらかじめ土に
施するもので、緩行性肥料が適します。
追肥は、植栽後、生長に応じて与えます。
寒肥は、春の成長期に向けて、植物が休眠
している冬季に施するものです。
お礼肥は、花が咲き終わった後や、果実の
収穫後に弱った植物の回復を図るために与え
るもので、速効性の肥料が適します。
彰国社 著者:水内真理子
【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】
「1章 エクステリア計画に必要な植物の基礎知識
1-12 植物の管理に関するポイント 」より