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コラム
2022年4月7日
見る・聞く・触れる・味わう・香りを感じる庭づくり
五感とは、「見る・聞く・触れる・味わう・香りを感じる」を指します。
庭作りにおいては、住まい手にとっても設計者にとっても五感に
訴えかける視点は大切です。
音の効果を生かす庭作りを考えます。
サウンドスケープ(音の風景)は、心地よい音を楽しむ技法です。
日本庭園では、古くからつくばい(日本庭園に置いてある背の低い手水鉢)の流水を利用した
音響装置としての水琴窟(すいきんくつ)や鹿おどしなどがあり
涼しさや爽やかさを演出しています。
水琴窟
鹿おどし
水音以外では、樹木や草が自然の風にそよぐサラサラとした葉っぱの音も
夏の暑い日にはとても心地よいものです。
触れると音が出る植物にムギワラギクがあります。
花びらに触れると麦わらのようなカサカサとした心地よい音がします。
こうした植物を取り入れてもユニークな計画となります。
近年は騒音から生活環境を守るために、防音林として樹木を植える事もあります。
また防犯効果を期待する手法に、音がするように軒下の犬走りを砂利敷き仕上げとする事もあります。
道行く人に心地よい涼感を与える意味で、道路沿いの門まわりに
ライオンの顔を型どった壁泉(建物の壁面に彫刻などで飾った口を設け、水を噴き出すようにした噴水)を設けた事例です。
彰国社 著者:水内真理子
【植物を生かしたエクステリアデザインのポイント】
「1章 エクステリア計画に必要な植物の基礎知識
1-3五感に訴求するエクステリア 」より